日焼け止め ALLIE(アリー) 5種類を比較しました|日焼け対照実験レポート・ガチ勢の調査記録
カネボウの日焼け止め「ALLIE(アリー)」全5種類の焼け方について対照実験を行いました。試験紙「紫外線インジケーターUVラベル」を使用し、科学的に検証した結果をまとめています。日陰、直射日光が当たる場所にて、日焼け止めクリームの働きが維持できる時間も測定しました。
結論:Result
ALLIE EXTRA UV PERFECT(乳液)とALLIE EXTRA UV FACIAL GEL(ジェル)とALLIE EXTRA UV BB GEL(化粧下地)は1時間直射日光に当てても紫外線インジケーターの変色はほぼありませんでした。つまり、これらは焼けないということです。
EXTRA UV BB GEL
EXTRA UV FACIAL GEL
絶対に焼かない日焼け止めをお探しの方は、顔にはALLIEのUV BB GELとUV FACIAL GELを重ね塗りしましょう。
UV BB GELはお顔に塗ると毛穴が隠れるのでそれだけでHIGHLIGHTみたいな効果もあったよ!軽いファンデ代わりにもできそう!
マリー
EXTRA UV PERFECT
腕や首周りなどの身体にはUV PERFECTを塗るようにしましょう。UV PERFECTやUV FACIAL GELは多少の塗りムラがあっても、多少雑に塗ったとしても、1時間直射日光に当てても紫外線UVインジケーターの色は変わりませんでした。
要約:Summary
ALLIE全5種類の中で最も日焼けしにくいものがどれなのか検証しました。透明なプラバンに同じ薄さで日焼け止めジェル・乳液・化粧下地を塗り、30分~1時間直射日光に晒しました。その中で色が変わらなかったものが最も日焼け止めの効果が高いと考えられます。
EXTRA UV GEL(塗りムラに弱い)
EXTRA UV HIGHLIGHT GEL(塗りムラに弱い)
今回の実験では、UV PERFECT、UV BB GEL、UV FACIAL GELの3種類は日焼け効果が高い事が分かりましたが、UV GELとUV HIGHLIGHT GELは、他の日焼け止めジェルと同じように塗りましたが、僅かな塗りムラがあるだけで日焼けしてしまう事が分かりました。ただし、塗りムラがなかった部分については、ほとんど変色しませんでした。
すべて同じように塗ったのに塗りムラに影響を受けたのがUV GELとUV HIGHLIGHTでした。ちゃんと塗れば大丈夫。
アリー
焼けないALLIEランキング
以下に焼けにくい日焼け止めALLIEのランキングを載せておきます。
- EXTRA UV BB GEL
- EXTRA UV PERFECT★
- EXTRA UV FACIAL GEL★
- EXTRA UV GEL
- EXTRA UV HIGHLIGHT GEL
1位のUV BB GELは色が茶色で、他の4種とは異なり、色が透明になりませんでした。このため、一定時間経過しても紫外線をほぼ通さず、最後まで変色しませんでした。2位と3位のUV PERFECTとUV FACIAL GELについてはほとんど差はありませんでした。
絶対に顔を焼きたくない方はUV BB GELとUV FACIAL GELの組み合わせが最強です。
実験方法:Method
日焼け止め「ALLIE(アリー)」がどれくらい紫外線を防げるのか確かめるのが目的なため、条件を変えて対照実験を行うことにしました。
それぞれの日焼け止めを透明なプラスチック板に薄く塗ります。
少量の日焼け止めをプラ板に伸ばして、次のようにケースに入れてまとめて直射日光に当てます。
こちらは実験前のケースに入れた状態です。このまま直射日光に当てて、紫外線UVインジケーターの変色具合を確認します。左上のSKIN AQUAと左下のBLANKは比較用で、BLANKについては透明なプラスチック板を使用せず、SKIN AQUAはALLIEと同じように薄く塗って、同じ条件での実験としました。
成分分析をする必要はなく、紫外線を受けると赤紫色に変色する「紫外線インジケーター」の色が変わるまでの時間を記録すれば知りたいことは得られると判断しました。
細かな誤差は気にしない。焼けるかどうか分かればいいの!
サニー
使用したUVインジケーター試験紙
使用したのは日油技研工業の紫外線インジケーターUVラベル4種(リンク)のうち積算照度 0 〜 3000 mJ/cm2(3J/cm2)まで測定できるUV-Mです。よく晴れた日の日中、午後4頃(寝坊した)、1時間の積算照度は約3MJ/m2(= 300,000J/m2 = 30J/cm2)されています。
1時間 30J/cm2
1分 0.5J/cm2 = 500mJ/cm2
今回は日中の紫外線照射量を測定するのではなく、日焼け止めの効果がなくなるまでの時間の長さがわかれば良いため、日焼け止めの効果がなくなった場合に緩やかに変色が見られるUV-Mを選択しました。上記の計算のように、日焼け止めの効果がなくなれば1分ほどでUV-Mは積算照度限界を超えて変色が見られ、完全に変色します。
変化が明確に分かるのがこの紫外線インジケーターUV-Mのメリット。
アリー
※参考:1cal =4.184J
実際に測定したところ、30分ほどでUVインジケーターの色が完全に変色しました。つまり、今回の実験を行った測定場所(コンクリートの上&空の様子は写真くらい)では積算照度は1時間で約6000mJ/cm2程度だと分かりました。参照文献にある積算照度ほどは紫外線は降り注いでおらず、少し日焼けしにくい条件下での実験でした。
マリー
単位換算合ってる?…よね?
使用したサンプル:日焼け止め
使用したサンプルは以下の通りです。
- EXTRA UV PERFECT(ミルク顔・からだ用)
- EXTRA UV GEL(ジェル顔身体用)
- EXTRA UV HIGHLIGHT GEL(ジェル顔・からだ用)
- EXTRA UV FACIAL GEL(ジェル顔用)
- EXTRA UV BB GEL(ジェル下地・BB)
- 【比較用】SKIN AQUA UV super moisture Essence(顔・からだ用)
- 【何もない】BLANK
ALLIE(アリー)の日焼け止め5種類と、AKIN AQUA、何も塗らないBLANK(紫外線インジケーターのみ)の7種類を用意し、色の変化の様子を記録しました。
一番長く色が変わらなかった子が優勝。
アリー
使用した日焼け止め成分の一覧と比較
以下の6種類の日焼け止めに含まれている成分をまとめました。実験結果と含まれている成分から、どんな成分の組み合わせだと日焼けしにくいのか予測できると考えています。赤文字は少数派ながらもかぶっている成分、青文字はその日焼け止めにしか入っていない成分を示しています。
メチルトリメチコン、水、酸化亜鉛、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、エタノール、シクロペンタシロキサン、酸化チタン、トリエトキシカプリリルシラン、BG、ミリスチン酸オクチルドデシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ポリメチルシルセスキオキサン、PEG-8トリフルオロプロピルジメチコンコポリマー、ジメチコン、水酸化Al、トリフルオロプロピルジメチコノール、シリカ、(ジメチコン/(PEG-10/15))クロスポリマー、ナイロン-12、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー、トリポリヒドロキシステアリン酸ジペンタエリスリチル、BHT、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン
EDTA-2Na、グリセリン、エチルヘキシルトリアゾン、ポリソルベート80、イソヘキサデカン、キサンタンガム、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンなし
強力UVカット、唯一の日焼け止め乳液、ということで特徴的な成分(青文字)が多いです。水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、酸化チタン、シリカなどがあるため、金属アレルギーの人はもしかしたら反応するかもしれません。
基本的に問題はないかと。
アリー
以下の文献は、実際に水酸化アルミニウムゲルでアレルギーが起きた症例に対する抗体の効果を研究したものです。そのため、金属アレルギーが起こらないとは言えませんが、必ず起きるとも言えません。
※参考:Jstage「O47-3 水酸化アルミニウムゲルをアジュバントとして誘発したアレルギー性気道炎症に対する抗IgE抗体の効果」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/60/9-10/60_KJ00007754531/_article/-char/ja/
水、酸化亜鉛、エタノール、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、トリエチルヘキサノイン、イソノナン酸イソノニル、BG、グリセリン、ジメチコン、エチルヘキシルトリアゾン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、トリエトキシカプリリルシラン、イソヘキサデカン、ポリソルベート80、キサンタンガム、EDTA-2Na、BHT、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン
このEXTRA UV GELは成分は他のALLIE(アリー)の日焼け止めジェルとかぶっているものがほとんどですが、成分数は少なくシンプルで、濃度が濃いです。これが「強力」UVカットの「強力」といわれる理由です。
シンプルが一番ですね。
アリー
水、酸化亜鉛、エタノール、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、トリエチルヘキサノイン、イソノナン酸イソノニル、BG、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジメチコン、エチルヘキシルトリアゾン、グリセリン、酸化チタン、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、マイカ、トリエトキシカプリリルシラン、イソヘキサデカン、シリカ、ポリソルベート80、キサンタンガム、EDTA-2Na、BHT、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン、青1
高輝度パールでトーンアップ、透明感とツヤが出るというのは、マイカ(雲母パウダーのこと)と青1号という成分が支えているようです。マイカの原料である雲母(うんも)は花崗岩に分類される鉱物の一種です。
高輝度パール=マイカ=雲母パウダーはキラキラします。
アリー
水、酸化亜鉛、エタノール、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、グリセリン、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、エチルヘキシルトリアゾン、ジグリセリン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、BG、ジメチコン、ベヘニルアルコール、ベヘネス-2、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、イソヘキサデカン、メチコン、トリエトキシカプリリルシラン、ポリソルベート80、キサンタンガム、オレイン酸ソルビタン、EDTA-2Na、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン、フェノキシエタノール、クロルフェネシン
FACIAL GELの特徴は、以下の成分があることです。
- ジカプリン酸ネオペンチルグリコール
- ジグリセリン
- べヘニルアルコール
- フェノキシエタノール
- クロルフェネシン
皮膚が薄めの顔用で、化粧下地、化粧崩れしにくい役目を担うのはこれらの成分でしょう。
水、エタノール、酸化チタン、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、イソノナン酸イソノニル、グリセリン、BG、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、トリエチルヘキサノイン、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、水添レシチン、ベヘネス-2、(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、酸化鉄、タルク、ジメチコン、イソヘキサデカン、水酸化Al、含水シリカ、ポリソルベート80、トリイソステアリン酸イソプロピルチタン、キサンタンガム、オレイン酸ソルビタン、酸化亜鉛、(ジメチコン/メチコン)コポリマー、ラウロイルアスパラギン酸Na、EDTA-2Na、塩化亜鉛、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン
トリエトキシカプリリルシランなし
このBB GELの特徴は、以下の成分があることです。
- 水添レシチン
- 酸化鉄
- タルク
- トリイソステアリン酸イソプロピルチタン
- (ジメチコン/メチコン)コポリマー
- ラウロイルアスパラギン酸Na
- 塩化亜鉛
摩擦で落ちにくい、汗や皮脂で落ちにくい、トーンアップ、化粧下地としての機能はこれらの成分によるものと判断して良いでしょう。
水、エタノール、メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、DPG、グリセリン、ヒアルロン酸Na、アセチルヒアルロン酸Na(スーパーヒアルロン酸)、加水分解コラーゲン、アルギニン(アミノ酸)、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、ジメタクリル酸グリコールクロスポリマー、BG、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、エチルヘキシルトリアゾン、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、TEA、ビスPEG-18メチルエーテルジメチルシラン、ポリスチレン、EDTA-2Na、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、メチルパラベン
酸化亜鉛、ジメチコン、ポリソルベート80、イソヘキサデカン、トリエトキシカプリリルシランなし
ALLIEの日焼け止めとは異なる個別の成分(青文字)が多く、ポリスチレン、メチルパラベン、ポリビニルアルコール、エタノールなど気になる成分が多く入っているのが分かります。メトキシケイヒ酸エチルヘキシル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシルやビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジンあたりは紫外線から肌を守るのに働いてくれていそうですが、これら以外の成分についてはなんともいえません。
お値段相応の品質といったところね。それもいいと思う。
アリー
名称としてスーパー?ヒアルロン酸と呼ばれているものについてはアセチル基をヒアルロン酸Naに付与しただけなので、せいぜい被膜が強くなるくらいで日焼け止めの主成分の効果がなくなれば、ただの膜として肌に貼り付いているだけになります。粘性が上がりそうではある。
実験結果:Result & Evidence
実験結果の詳細をここにまとめます。色の変化が少ないものが焼けにくいALLIE(アリー)です。記載している価格はAmazon価格です。ドラッグストアでは少し安く済むかもしれません。
SKIN AUQA(¥595 参考価格¥1080)
ドラッグストアでも安く売られているSKIN AQUAもなかなか検討しました。上記画像ではわかりにくいですが、まんべんなく変色しています。
30分経過した時点で、左上のSKIN AQUAは、全体的に薄くピンク色に変化しています。うっすらですが、全体的に変色が始まっているので、これは焼けていると判断できます。ただし、日陰で同じ実験をしたところ、変色はなかったため、日陰で過ごす分にはAKIN AQUAでも問題はなさそうです。
★UV PERFECT(60ml ¥1928・25ml ¥955)
乳液なため、紙にのせると画像のように垂れてしまいます。UVインジケーターの変化はほとんどありませんでした。水っぽくて透明感が最も合った日焼け止めでしたが、おそらく一番焼けないのはこの子です。
UV GEL(90g ¥2190・40g ¥1040)
塗りムラにより、シールの中心部分が変色し、紫外線を吸収したことが分かります。同じ塗り方をしても焼けなかった日焼け止めALLIEがあるため、塗りムラが起きやすい可能性があります。ただ、濡れている部分は一切変色していませんので、日焼け止め効果は十分期待できそうです。白いクリーム状なので液垂れしません。
UV HIGHLIGHT GEL(60g ¥1940)
ALLIEの中でおそらく最もまんべんなく焼けたのがこのUV HIGHLIGHTです。UV GELと同じく塗りムラが起こりやすいのか、右半分は変色してしまっています。トーンアップをするために光を乱反射させるようなマイカ(雲母由来)のような成分が入っているためか、どうしても焼けやすいのではないでしょうか。
それでも、ちゃんと濡れている部分は焼けていません。容量も多いのでどっぷり塗って使えばよいかと思います。こちらも白いクリーム状で液垂れしません。
★UV FACIAL GEL(60g ¥2011・25g ¥955)
UV PERFECTに次ぐ品質で、ほとんど変色はありませんでした。液垂れもせず、変色もなく、だいぶ薄く伸ばしても、紫外線UVインジケーターは1時間直射日光に当てても全く変色しないので、日焼け止め効果はかなり高いと考えられます。
★UV BB GEL(30g ¥1590)
このUV BB GELは化粧下地としても使用できます。ファンデーションの代わりにして使用し、他のALLIEと合わせて重ね塗りすればさらに日焼け止め効果が高まりそうです。茶色のクリームなため、乾燥しても透明にならず、まったく変色しませんでした。日焼け止め下地として使うには最強ではないでしょうか。
購入したい方はAmazonで検索するか、お近くの薬局へ。
アリー
参照リンク:Links
カネボウ化粧品 ALLIE 商品一覧
参照元:https://www.kanebo-cosmetics.jp/allie/product/
ONDOLAB
参照元:https://ondolab.com/product_category/temp_seal_kagyaku/uv%E3%83%A9%E3%83%99%E3%83%AB/
9.気象・天気のはなし⑨ 日射・日照
参照元:http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~yamaharu/tenki9.htm
ロート製薬 SKIN AQUA
参照元:https://jp.rohto.com/skin-aqua/
Jstage「O47-3 水酸化アルミニウムゲルをアジュバントとして誘発したアレルギー性気道炎症に対する抗IgE抗体の効果」
参照元:https://www.jstage.jst.go.jp/article/arerugi/60/9-10/60_KJ00007754531/_article/-char/ja/
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