ポリソルベート60は基本安全（経口摂取NG）｜日焼け止めの成分チェック

2021年8月2日

PV：674

ポリソルベート60（Polysorbate 60）は化学式C₂₄H₄₆O₆･[C₃H₆O]n･[C₂H₄O]m･[C₃H₆O]x･[C₃H₆O]y、分子量430.62+[58.08]n+[44.05]m+[58.08]x+[58.08]y、密度1.044 g/mL、常温で淡黄色ペースト状の液体で、香料、乳化剤として化粧品に含まれる物質です。皮膚刺激性、目刺激性はないため、化粧品に適正量含まれている限りは、人体に影響はないと考えられます。

1. 成分概要と特徴
2. ポリソルベート60の危険性
3. 出典・引用

成分概要と特徴

ポリソルベート60の危険性

ヒトのポリソルベート60、1日の許容摂取量は「25 mg/kg」で、体重50kgの人に換算すると

50kg　×　25mg　＝1,250mg

およそ1.25gが摂取許容量で、かなり少なく、ポリソルベート60の経口摂取は危険です。

皮膚刺激性、目刺激性はないため、化粧品に適正量含まれている限りは、人体に影響はないと考えられます。

ポリソルベート60の急性毒性

ラットの場合の急性毒性は

（経口）LD50：>38,000 mg/kg
（静脈）LD50：1,220 mg/kg（male1,750mg/kg、female1,180mg/kg）

で、ポリソルベート60は基本的に体内に入れてはいけない物質だという認識で間違いないでしょう。

ポリソルベート60は経口摂取NG

These findings indicated that polysorbate 60 and polysorbate 80 released lysosomal enzymes from the intestinal mucosal cells and that these agents might damage the intestinal mucosa and increase its permeability. We therefore determined the intestinal permeability to sodium fluorescein in the absence and presence of polysorbate 60 or 80 and found that the permeability was slightly increased in the presence of either of the compounds at concentrations of 10 mg/ml fluid instilled into gut.
引用元：https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/0278691584901650

ポリソルベート60およびポリソルベート80が、腸粘膜細胞からリソソーム酵素を放出し、腸粘膜を損傷し、腸の透過性を高める可能性があると分かっています。これはポリソルベート60を経口摂取すると、腸のバリア機能が低下してしまうことを意味し、病原性・毒性のある物質を体内に吸収させやすくしてしまう可能性が高いです。