【保湿化粧水】THE STEM CELL高濃度ヒト幹細胞培養液の安全性評価&使用感レポート
ドンキホーテで約1000円という格安価格で売っていた銀色のボトルの高濃度ヒト幹細胞培養液配合保湿化粧水「THE STEM CELL」の安全性評価と使用感をまとめました。幹細胞が入っているわけではなく、ヒト脂肪細胞順化培養液エキスやリンゴ果実培養細胞エキスが入っているため、りんごアレルギーの方は注意が必要です。
ただの保湿化粧水なだけです。
サニー
安全性評価
1.アレルギーに注意
主に以下の成分が入っていることを理解し、アレルギーがある方は使用しないようにしましょう。
- りんご果実培養細胞エキス
- ピーナッツ油
- オリーブ果実油
ピーナッツとりんごは食物アレルギーの方が一定数いるかと思います。オリーブはあまり聞かないですが、アレルギーの方は使用できないと考えたほうが安心です。
アレルギーには本当に気をつけて。肌荒れ起こすから。
サニー
2.トリプロピレングリコール大丈夫なの?
この保湿化粧水の成分、順番でいうと3つ目に多く含まれているのであろう「トリプロピレングリコール」は目に入れてはいけないようです。
4.応急措置
吸入した場合 空気の新鮮な場所に移し、呼吸しやすい姿勢で休息させること。
気分が悪い時は医師に連絡すること。
皮膚に付着した場合 水と石鹸で洗うこと。
皮膚刺激が生じた場合、医師の診断、手当てを受けること。
眼に入った場合 水で数分間注意深く洗うこと。次に、コンタクトレンズを着用していて容易に外せる場合は外すこと。その後も洗浄を続けること。
眼の刺激が続く場合:医師の診断、手当てを受けること。
飲み込んだ場合 口をすすぐこと。
気分が悪い時は、医師の診断、手当てを受けること。11.有害性情報
急性毒性
経口 ラットのLD50値として、> 2,000 mg/kg (厚労省既存化学物質毒性データベース (Access on August 2013)、 (SIDS (2004))、3,000 mg/kg (SIDS (2004)) の報告に基づき、区分外とした。
経皮 ウサギのLD50値として、> 16,300 mg/kg の報告 (IUCLID (2000)) に基づき、区分外とした。
目に入らないように気をつけて、口に入らないように気をつけて使用する必要があります。
商品の使用方法に
洗顔後適量をコットン、または手のひらに取り優しくパッティングしながらお肌になじませてください。
と記載されていますが、間違っても目に入れないようにする必要があります。
あまりお顔に使わない方が良い成分が入ってます。
サニー
3.ニキビ跡・傷跡に使わない
常識といえば常識ですが、傷口がある場合は、顔でもボディでも化粧水は塗らないようにしましょう。かぶれたり、傷口が膿んだりする可能性があります。絶対に安心だとは言えない成分が入っていますので、使用して刺激を感じた場合は、使用を控えましょう。
傷口、荒れているところに使ってはいけません。
サニー
4.使用後に直射日光を浴びない
こちらは商品ケース裏面に書いてあります。化粧水使用後に直射日光を浴びて「赤み・はれ・かゆみ」が起きる可能性があります。含有成分と直射日光の刺激で反応する可能性がありますので、お肌が弱い方や敏感肌の方は慎重に使うようにしましょう。不安な場合は使用しないほうが良さそうです。
顔用のようですが、腕や足などに使用するのもよいでしょう。顔の皮膚よりも体の皮膚は分厚いので影響は少ないはずです。傷やかぶれなどがないスキンケアしたい体の部位に使用するのもありかと思います。
肌荒れを起こす可能性があるので、生理中も使わないほうが良いです。
サニー
内容成分・配合成分
含まれている成分一覧は以下のとおりです。
水、グリセリン、トリプロピレングリコール、乳酸桿菌/加水分解コラーゲン発酵液エキス、ヒト脂肪細胞順化培養液エキス、パルミチン酸レチノール、アセチルヒアルロン酸Na、リンゴ果実培養細胞エキス、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、グリコシルトレハロース、パンテノール、コンフリー葉エキス、マンダリンオレンジ果皮エキス、ヒアルロン酸Na、加水分解コラーゲン、レシチン、トコフェロール、ピーナッツ油、スクワラン、オリーブ果実油、PCA-Na、ソルビトール、マルトース、加水分解水添デンプン、水添レシチン、(クエン酸/乳酸/リノール酸/オレイン酸)グリセリル、トロポロン、ポリソルベート60、ポリソルベート80、1,2-ヘキサンジオール、カプリリルグリコール、BG、キサンタンガム、EDTA-2Na、エチドロン酸4Na、フェノキシエタノール、メチルパラベン
幹細胞培養液どこいった?
サニー
ヒト脂肪細胞順化培養液エキスとは?
脂肪細胞とは
厚生労働省の引用に頼れば、白色と褐色の二種類があって、この脂肪細胞が食生活の乱れなどで肥大化して脂肪をより多く溜め込んでしまった状態を肥満といいます。そんな肥満に関係ありそうな脂肪細胞を化粧品に入れてたら、太りそうなイメージがあるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
細胞質に脂肪滴をもつ細胞。白色細胞と褐色細胞がある。
脂肪細胞は、細胞質に脂肪滴と呼ばれる脂肪のかたまりをもっている細胞で、単胞性脂肪細胞(白色脂肪細胞)と多胞性脂肪細胞(褐色脂肪細胞)に分かれます。白色脂肪細胞には大きな脂肪滴がひとつあり、脂肪をたくわえる役割をしています。褐色脂肪細胞には中小の脂肪滴が多数あり、脂肪を燃焼して熱を産生します。
脂肪細胞のほとんどは白色脂肪細胞で、褐色脂肪細胞は首や肩甲骨のまわりなど、体のごく一部にしかありません。また褐色脂肪細胞は乳幼児に比較的多いものの、成長するにつれて少なくなるとされています。
e-ヘルスネット|厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-034.html
脂肪細胞そのものは幹細胞利用の研究において確かに再生医療に一役買っているところはありますが、化粧品として「ヒト脂肪細胞順化培養液エキス」と書かれている場合は、それらの再生医療のものとは話が違います。全くの別物です。
幹細胞や再生医療のものとは全く関係ないです。騙されないように。
サニー
再生医療に用いる場合には医師の関与が必須な上に、1000円で購入できる化粧品にぽんぽん入れられるようなものではなく、そもそも誰の幹細胞・脂肪細胞なのか不明な時点で気持ち悪くないですか?
「ヒト脂肪細胞順化培養液エキス」は脂肪細胞と再生医療の話とは全く関係ないものと考えてください。眉唾ものです。コスメアカデミア(リンク)やホットペッパービューティー(リンク)などが明確かつ医学的な根拠を示さずに推奨するような記載をして、薬事法を無視した記載をしていますが信用してはいけません。非常に悪質です。
コスメの専門家でも医師じゃないし、医師でも信じちゃいけないヒトもいますし、そもそも監修してないかも。再生医療関係なら数十万円から数百万円、しかも、あなた自身の細胞を使います。
サニー
順化とは
生育環境や栽培環境に応じて、各個体の性質が変化することを順化と言います。
じゃあ「ヒト脂肪細胞順化培養液エキス」とは
引用
「ADSC-CM」は、脂肪組織から脂肪幹細胞を抽出し、培養した際に幹細胞から分泌されるタンパク質成分です。脂肪幹細胞は成体幹細胞の一種で、骨髄幹細胞や臍帯血幹細胞などよりも容易に採取でき、しかも幹細胞の含有量が多いため、近年、再生医療や化粧品の原料として多く活用が進んでいます。ヒト由来脂肪幹細胞培養液は幹細胞が作るVEGF (血管内皮成長因子)、 TGF (形質転換成長因子)、 FGF (線維芽細胞成長因子) 、IGF (インシュリン様成長因子)などの150 種類以上の成長因子(グロースファクター)などのタンパク質成分を含有することが報告されています。
ヒト脂肪細胞順化培養液エキスを販売しているメーカーや推奨しているところを漁ってまいりました。研究機関が発表している論文などは正直見当たりませんでした。
国産の研究成果だと言われている割には、日本語での安全性評価の論文がないのはおかしいのです。研究をして、安全だという論文を出しておけば商品を大々的に売り出せるわけですが、それすらないということは安全性に保証はなく、科学的な証明もなされていないということです。
効果については保証できませんし、科学的にも幹細胞はコスメに効果はありません。
サニー
上記で引用したページのように、脂肪細胞の幹細胞が分泌する各種成長因子やタンパク質はそれ単体では特に問題はないように思えるかもしれませんが、このタンパク質が実は厄介で、抗原抗体反応の話になってくると考えられます。
どこの、誰の、何の成長因子か分からないようなものを肌に塗り込む(しかも顔に)と、異物だと認識した場合には、当然肌荒れを起こすでしょう。あくまで抽出物でしかないので持ち主の方の名残などはないと思いますが、よく考えると恐ろしくはないですか?誰由来の幹細胞かわからないのですよ。
本当に幹細胞由来だとして、誰の?遺伝的に異常がない保証は?申し訳ないけど、おばさんおじさんとかの細胞由来は嫌よね。オジサンでも嫌だと思うの。まさか、赤ちゃんの?卵や胚からですか?倫理的にアウトです。
サニー
リンゴなど植物由来のものならなんとなく納得できますが、「ヒト脂肪細胞順化培養液エキス」ということは、どこかの誰かの幹細胞を使っているのは間違いないということになります。成長因子や関連するタンパク質だけならば特段問題ないですし、そう書けばよいのですが「ヒト脂肪細胞順化培養液エキス」にあるように「ヒト脂肪細胞」と書いたということは、それを使っているという意味です。
非常に危険です。
化粧品はそこまで肌に浸透しない
そもそも、お肌に塗り込む系の化粧品は、人の肌の表皮に浸透するくらいならばわかりますが、真皮まで浸透するとなるとそれはもう医薬品、薬、医療行為です。毛細血管に薬剤を浸透させることになるのでそう簡単に浸透させることはできません。法的に無理なようになっています。ダメなんです。
真皮まで即座に浸透するようなのがあれば、もう大発明としてそれだけ使います。医療行為です。注射みたいなもんです。
サニー
ヒト脂肪細胞順化培養液エキスも、当然人の表皮までにしか浸透できないはずですが、図解や説明をみると真皮まで浸透して肌を元から再生するかのような記載がありますが、これは立派な医療行為レベルのものになるのでやってはいけない書き方ですし、実際無理です。
あなた自身の幹細胞をあなたの体に入れ直すのならば、再生医療としてもまだ分かるのですが、これは医療行為で、幹細胞を増やすために数週間から数ヶ月かかって、しかも、膝の軟骨治療とかに用いられる数百万円するような治療に使うレベルのものです。お顔の皮膚の化粧品として1000円で使用できるもので信憑性はありません。
再生医療や幹細胞っぽい言い方をして、効果がありそうに謳っただけで信憑性はありません。むしろ危ないです。
サニー
表皮のターンオーバーが少し早まるかも?
表皮細胞は、どんどん崩れ落ちていく皮膚の一番外側の細胞です。この表皮細胞に栄養を与えると、表皮のみずみずしさは多少は増すはずなので、お肌にハリが出たような気分にはなると思います。
少し補足するとしたら、表皮細胞への効果が少しあるかもしれませんが、この化粧水よりもっと良いものがあります。
サニー
古い表皮と新しい表皮の交換、ターンオーバーが早まれば、日頃の食事からのヘルスケア、肌ケア目的の行動による成果が少し早く出るかもしれませんが、保証はありません。最低限化粧水としての効果は期待できますが、それ以上でも以下でもありません。
劇的に変化が起きるどころか、リンゴアレルギーへの注意や、傷口に触れてはいけないという難しさ等があるため、使用は難しいと考えたほうが良いでしょう。
誰の幹細胞なの?
分泌物、抽出物であれば、そこまで気にする必要はなく、成長因子などと同じようなものを含んでいるだけならば気にすることはありません。ただし、この商品にあるように「ヒト脂肪細胞順化培養液エキス」と書かれている場合は「人の脂肪細胞を順化させて培養液にしたものからエキスを抽出した」という意味を持つ(多くの人がそう感じる)ので、「そこらへんの脂ギッシュなおじさまの脂肪細胞かもしれませんし、ヒトサライされて利用された誰かの脂肪細胞かもしれません」が、そこに関しての記載や研究機関、メーカーの詳細な解説はありません。
明確な説明はありませんでした。保証もされていません。
サニー
人の細胞から得られる分泌物を利用しているとしたら、そこには、その細胞の持ち主の遺伝的な問題がある可能性もあり、異常な(奇形気味の)成長因子を含んでしまっている可能性もあるわけです。
人でない細胞から、人の幹細胞が分泌しているのと同じ成分を作っている場合には、書き方に問題があるので両者ともにアウトになります。再生医療と化粧品に入れられる程度のそれとは全く話が違います。
ありうるのは後者です。人の細胞からとったものの場合は、具体的に何が含まれているのか記載されていない上に、明確に中身がわからないということで人の細胞を漢方薬か何かみたいに利用しているということになります。倫理的に大問題です。細胞にも個体差があるため、順化させたと言い張ってもヒトの個体差によって限界があります。
後者の場合は、成長因子を入れているという意味合いになるため、お肌のターンオーバーを促進するのをなんとなく助けているような気分になれるかもしれない、くらいの代物です。
成長因子は万能でも安全でもありません。成長させてはいけないものを成長させるかもしれません。表皮菌とか、肌のガンとか。
サニー
使用感レポート
閑話休題、使用感はそこまで悪くはありません。4滴ほどで片腕半分くらいは薄く塗り伸ばせます。香りは確かにリンゴっぽい少しフルーティーな香りがします。
よく伸びます。香りはほのかにフルーティーですが、それだけです。
サニー
乳酸桿菌/加水分解コラーゲン発酵液エキスの方が多く入っていて、ここでいう乳酸桿菌はラクトバチルスのこと、加水分解したコラーゲンも入ってますということです。
トリプロピレングリコールと、グリセリンと、コラーゲンが多い化粧水だと考えて使用しましょう。
結論、ただの化粧水です。幹細胞の力など期待してはいけません。
サニー
使用感は悪くはないですが、保湿もされますが、幹細胞の力を感じるほどのものではありません。
以上。