ビスPEG-18メチルエーテルジメチルシランは人体には安全・水生生物に毒性あり|日焼け止めの成分チェック
ビスPEG-18メチルエーテルジメチルシラン(Bis-PEG-18 Methyl Ether Dimethyl Silane)は、化学式C8H20O4Si、分子量208.3275、製品としてはポリエーテル変性に分類され、水分散性があり融点36~41℃のワックスとして、肌に触れると溶けてベタつきを減らす性質があり、シリコン保湿剤・皮膜形成剤として化粧品に含まれる事が多い物質です。
成分概要と特徴
ビスPEG-18メチルエーテルジメチルシラン(Bis-PEG-18 Methyl Ether Dimethyl Silane)は、化学式C8H20O4Si、分子量208.3275、比重1.04、常温で白または淡黄色の固体、製品としてはポリエーテル変性に分類され、水分散性があり融点36~41℃のワックスとして、肌に触れると溶けてベタつきを減らす性質があり、シリコン保湿剤・皮膜形成剤として化粧品に含まれる事が多い物質です。
泡立ちを良くするために含有されることもあります。
医薬部外品への使用は認められていません。
ビスPEG-18メチルエーテルジメチルシランの危険性
ビスPEG-18メチルエーテルジメチルシランは、「DOWSIL™ 2501 Cosmetic Wax」の名称で安全データシートが存在していました。
単回、吸入毒性はないとのことですが、長期間の利用で皮膚刺激性あり、眼刺激性は軽度にあり、一過性の角膜損傷を起こる可能性があるとのことです。
相対的に、安全であるとする第三者機関の情報が少なかったため、これらメーカーの発表が全て信用できるとは限りません。科学的に検証が必要です。
ビスPEG-18メチルエーテルジメチルシランの発がん性・生殖毒性
発がん性はなく、皮膚アレルギーなどもなかったとのことです。生殖毒性は実証できるデータが不足しているとのことです。
ビスPEG-18メチルエーテルジメチルシランの急性毒性
ビスPEG-18メチルエーテルジメチルシランの経口、急性毒性はラットの実験で、
- (経口)LD50:>5,000mg / kg
- (経皮:うさぎ)LD50:>2,000mg / kg
とされており、経口摂取、経皮吸収共に命を落とすほどの危険性はありません。
ビスPEG-18メチルエーテルジメチルシランの生態毒性
ビスPEG-18メチルエーテルジメチルシランは、水生生物に対して高い毒性を示すことが分かっていると発表されています。
- ゼブラフィッシュ|LC50:0.57mg/L(96時間)
- オオミジンコ|LC50:0.48mg/L(48時間)
- 緑藻類|LC50:0.4mg/L(72時間)
といった感じで、極微量で水生生物に害がありますので、河川に流出させない、熱帯魚飼育をしている人がビスPEG-18メチルエーテルジメチルシランを含む化粧品をつけたままお世話をしないなど、慎重な対応が必要です。
出典・引用
パーソナルケア総合製品ガイド
DOWSIL™ 2501 Cosmetic Wax|INCI NAME: Bis-PEG-18 Methyl Ether Dimethyl Silane
https://www.dow.com/ja-jp/pdp.dowsil-2501-cosmetic-wax.02364352z.html