水酸化Al(水酸化アルミニウム)は注意が必要|日焼け止めの成分チェック
水酸化Al(水酸化アルミニウム|Aluminium hydroxide)は、化学式Al(OH)3、モル質量78g/mol、密度2.42g/cm3、白色のボロボロした粉末っぽい固体で、白色顔料、表面処理目的で添加物に配合されます。皮膚刺激性がわずかにありますので、腎臓病の有無、皮膚の強さに応じて、各自の判断が必要です。
水酸化Al(水酸化アルミニウム)の詳細・基本情報
水酸化Al(水酸化アルミニウム|Aluminium hydroxide)は、化学式Al(OH)3、モル質量78g/mol、密度2.42g/cm3、白色のボロボロした粉末っぽい固体で、化粧品には白色顔料・色彩調整・表面処理目的で添加されます。化合物中では水和物として存在している場合が多く、Al(OH)3・nH2Oとして存在すると考えられます。
Greater than 95% of aluminium is eliminated by the kidney; ~ 2% in bile. Occupational aluminium exposure increases urinary more than plasma aluminium concentration above their normal levels.
アルミニウムやその化合物・水酸化アルミニウムなどは95%以上が腎臓で処理されて排泄されます。このため、アルミニウムを含む物質は体内の腎臓に負担をかけすぎるため、ラットの実験などでもあるように腎不全を招く恐れがあります。
水酸化Al(水酸化アルミニウム)の安全性・リスク
水酸化アルミニウムは、酸化チタンの表面処理に使用されるケースが多いですが、処方薬として治療に用いられるケースもあります。この場合、経口摂取による副作用は
- severe stomach pain or constipation, loss of appetite
- pain when you urinate
- muscle weakness, tiredness
- extreme drowsiness
- bloody or tarry stools, coughing up blood or vomit that looks like coffee grounds
腹痛、排尿痛、便秘、食欲不振、眠気、倦怠感などで、車の運転前などリスクがある時には摂取を控えるか、投薬が終了するまで業務を中止する必要があります。
ラットに対して行われた経口毒性実験では、副作用として腎不全や食欲不振、不正出血などの副作用が確認されており、基本的に経口摂取は分量を守るか、避けたほうが良いもの[出典]です。
詳細な研究結果と大量の報告の引用になるため出典元明記のみでの記載になりますが、
- 腎機能への悪影響あり
- 生殖毒性はなし
- 催奇形性なし
- 過剰経口摂取で子孫に神経行動異常発生
- 過剰経口摂取で神経毒性あり
- 造血作用の低下(金属代謝の妨害)
- Al単体では皮膚刺激性あり
- 水酸化Alでは皮膚刺激性は低い
- 発がん性リスクは低い
とのことなので、化粧品に含まれている程度の量で、かつ、皮膚に使用する場合は、水酸化アルミニウムによる健康被害は、起きても皮膚炎、肌荒れ、アレルギー反応でしょう。詳細は出典元の詳細なレポートをご確認下さい。
出典元:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2782734/
水酸化アルミニウムに限らず、アルミニウムが添加物として含まれるものは、経口摂取量が多くなると腎臓にかなりの負担をかけます。腎臓が弱い方や、既に日常的に腎臓に負荷をかけている方は、化粧品であっても念の為遠ざけたほうが安心感は増すかもしれません。
アリー
出典・参考
HUMAN HEALTH RISK ASSESSMENT FOR ALUMINIUM, ALUMINIUM OXIDE, AND ALUMINIUM HYDROXIDE
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2782734/
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC2782734/
https://www.drugs.com/mtm/aluminum-hydroxide.html
Aluminium hydroxide intake: real risk of aluminium toxicity.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1548249/
ALUMINIUM TOXICITY IN RATS
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0140673672903571