スクワランは基本的に安全【取り違え注意】日焼け止めの成分チェック

スクワラン|スクアレン(Squalene)は、化学式C30H50、分子量410.73、密度0.858g/cm3CAS:111-02-4、常温25℃で無色~淡黄色液体で、化粧品では保湿、肌の保護を目的として添加されますが、その効果はスクワランによるものではなく、他の添加成分によるものとお考えください。スクワランそのものに強い効果はありません。

スクワランの詳細・基本情報

スクワラン|スクアレン(Squalene)は、化学式C30H50、分子量410.73、密度0.858g/cm3CAS:111-02-4、常温25℃で無色~淡黄色液体で、スクアレンとも呼ばれます。スクアレン(Squalene)は、人体でも合成されている物質で、サメの肝油、オリーブオイルにも含まれます。羊毛処理の副産物としても抽出可能です。

スクアレン:https://www.chemicalbook.com/ChemicalProductProperty_JP_CB8855316.htm

 

名称が似ている全く異なる危険な物質

スクアラン:Squalane

C30H62(分子量422.81)

CAS:111-01-3

これは、スクワラン|スクアレン(Squalene)の構造に水素が添加されたもので、皮膚刺激性・眼刺激性があり危険です。

非常に紛らわしい上に、誤用しているサイトも人も多いため注意が必要です。一般的には起こり得ないですが、スクワランを含んでいる化粧品などを製造する時点で、取り違えが起こる可能性があります。メーカーを信じるしかないですが、安全性の高いスクアレンではなく、危険性が高いスクアランのことを「スクワラン」として使っていた場合は、皮膚腐食性がありますので、直ちに使用をやめてください。

非常に多くのメーカーや化粧品にて、あたかも一切のリスクがなく安全だと記載されていますが、名称類似による取り違えや誤用があった場合は深刻なアレルギーや肌荒れを起こす可能性がありますので、安全性を強く謳う商品は一度疑ってかかってください。

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アリー

 

スクアン(Squalene)の安全性・リスク

CAS:111-02-4のスクワラン|スクアレン(Squalene)の場合は、化学式C30H50(分子量410.73)、密度0.858g/cm3で、

  • H303|飲み込むと有害のおそれ:急性毒性、経口(区分5)
  • H304|飲み込んで気道に侵入すると生命に危険のおそれ:吸引性呼吸器有害性(区分1)

エモリエント剤、ヘアコンディショニング剤に使用されます。

こちらのスクアレンを「スクワラン」として含んでいる場合は、飲み込めば危ないという当たり前のことが警告されているだけなので、心配はいりません。

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サニー

 

オリーブなどに含まれているスクワラン|スクアレンについては安全どころか、健康上のメリットがあることが分かっており

Olive oil contains 0.2 – 0.7% squalene. The average intake of squalene is 30 mg/day in the United States, however, when consumption of olive oil is high, the intake of squalene can reach 200 – 400 mg/day as observed in Mediterranean countries. The decreased risk for various cancers associated with high olive oil consumption may be due to the presence of squalene.

引用元:https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1517/13543784.9.8.1841

オリーブオイルには0.2〜0.7%のスクアレンが含まれており、アメリカではスクアレン平均摂取量は30mg/日、オリーブオイルの消費量が多い地中海諸国でのスクアレン摂取量は200〜400mg/日に達する場合があります。オリーブオイルの消費によるがんのリスクの低下は、スクアレンが関係している可能性があります。予防は可能でも、治療は可能とは言えません。

 

がんの発生前から摂取していることで一定の効果がある可能性があり、実態としてオリーブオイルをよく摂取している人、その地域ではがんの発生率が低い傾向にあります。成分としてリスクがないスクワラン|スクアレン(Squalene)であれば、使用しても健康上の問題はありません。

スクアン(Squalane)の安全性・リスク

CAS:111-01-3のスクワラン(Squalane)の場合は、C30H62(分子量422.81)、密度0.81g/cm3で、安定ではありますが、可燃性で、酸化剤との混同は禁忌です。

  • H315|皮膚刺激:皮膚腐食性/刺激性(区分2)
  • H319|強い眼刺激:眼に対する重篤な損傷性/眼刺激性(区分2A)
  • H335|呼吸器への刺激のおそれ:特定標的臓器毒性、単回暴露;気道刺激性(区分3)

スクアラン:https://www.chemicalbook.com/ChemicalProductProperty_JP_CB8469063.htm

ヘアコンディショニング剤、閉塞剤などに利用されます。

こちらのスクアランを「スクワラン」として添加しているものであれば、手に少しでも残っている状態で目をこすれば重篤な損傷を起こす可能性があります。

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サニー

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アリー

スクワラン(Squalane)という表記が一般だからと、きちんと区別をせずに、スクアラン(Squalane|2,6,10,15,19,23-ヘキサメチルテトラコサン)を安全だと断定しているサイトや人がいますので、絶対に騙されないようにして下さい。たいていはメーカー側で気をつけているので、問題はないはず(信じるしかない)です。

 

薬品を販売しているSigma-Aldrichでは「スクアラン」を使用するときには

Eyeshields, Gloves, type ABEK (EN14387) respirator filter

出典:https://www.sigmaaldrich.com/JP/ja/product/aldrich/234311

とあるように

  • ゴーグル
  • グローブ
  • 防毒マスク(type ABEK (EN14387) respirator filter)

の使用を推奨しているほどリスクがある物質です。

 

出典・参考

Effect of squalene on cyclophosphamide-induced toxicity

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0009898105004778

In vitro cytoprotective activity of squalene on a bone marrow versus neuroblastoma model of cisplatin-induced toxicity: implications in cancer chemotherapy

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0959804903006774

Toxicity of autoxidized squalene and linoleic acid, and of simpler peroxides, in relation to toxicity of radiation

https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1200197/

Squalene is lipotoxic to yeast cells defective in lipid droplet biogenesis

https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0006291X15310585

Squalene Synthase Inhibitors

https://link.springer.com/article/10.2165/00003495-200767010-00002

Squalene: potential chemopreventive agent

https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1517/13543784.9.8.1841

Squalene and its potential clinical uses.

https://europepmc.org/article/med/9988781

Posted by Medic