TEA(トリエタノールアミン)は肌荒れに注意|日焼け止めの成分チェック

トリエタノールアミン(TEA|英語名:Triethanolamine)は、分子式C6H15NO3、分子量149.19、CAS:102-71-6、比重1.1230 ~ 1.1280の、無色、または、薄い黄色の透明液体です。主に試薬として利用されますが、溶剤、pH調整剤、乳化剤としても利用されます。購入する場合は10g6200円ほどで入手できます。




トリエタノールアミンの性質や役割

TEA(トリエタノールアミン)は、乳化剤、pH調整剤として化粧品に入れられることが多く、アレルギー反応や肌荒れを起こす原因になる物質です。化学的にはよく燃える性質があるため、TEAが配合されている化粧品は、直火のそばでの使用を控えるなどしたほうが安心です。

肌荒れの要因になる。シャンプー変えると頬のボツボツが減ったりするのはこやつのせいかもしれぬ。

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アリー

 

眼刺激性もあるので、間違って子どもが触って、その手で目をこすってしまうと目が赤くなる可能性があります。TEA(トリエタノールアミン)が入っている化粧品類は子どもに触らせないようにし、未成年の学生が使用する場合は、肌への刺激、アレルギー性反応が起こらないかどうか確かめながら使用しましょう。

 

トリエタノールアミン|TEAの危険性・リスク

トリエタノールアミン、TEAのミスト、蒸気、粉じんには、以下のような危険性、リスクがあります。

  • 気道刺激性
  • 皮膚刺激
  • 眼への刺激
  • アレルギー性皮膚炎
  • 呼吸器刺激

危険物第4類引火性液体の第三石油類にも該当し、労働安全衛生法の通知・表示対象物として政令381で指定されています。

燃えやすくて危ない。目に入れないこと。

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アリー

 

吸入させてしまうのが危険で、少量でも吸入した場合は、きれいな空気の場所で長時間安静に過ごし、必要に応じて医師の診断を受ける必要があります。皮膚刺激を受けた場合は発赤を起こします。トリエタノールアミン|TEAが入っている化粧品で肌が赤くなった場合は、トリエタノールアミン|TEAの反応のせいである可能性も疑われます。

 

In products intended for prolonged contact with the skin, the concentration of TEA should not exceed 5%. The TEA should not be used in products containing N-nitrosating agents. In the 1983 assessment, data demonstrated that TEA was a mild skin and eye irritant and that irritation increased with increasing ingredient concentration.

出典:https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1091581813488804

皮膚との長期接触を目的とした製品では、TEA(トリエタノールアミン)濃度は5%を超えてはなりません。 TEAは、N-ニトロソ化剤を含む製品には使用しないでください。 1983年の評価では、データはTEAが軽度の皮膚および眼刺激性があり、成分濃度の増加とともに刺激が増加しました。

 

調べた限りでは、シャンプーやリンスなどの製品では、TEA(トリエタノールアミン)が5%よりも多く配合されていることもあるようで、シャンプーを使用しているせいで頬にニキビのようなボツボツができたり、頬の肌荒れが起きたりする場合は、このTEA(トリエタノールアミン)が影響している可能性もゼロではありません。

 

急性毒性もほぼなし

As reported previously,1 the acute dermal toxicity of TEA was examined using groups of 6 rabbits. Undiluted TEA, 91.8% and 88.1% active, was applied to the intact and abraded skin of 3 rabbits under a 24 hours occlusive patch. The exposure to actual TEA was 2 g/kg. None of the animals died. Mild erythema and edema were reported at 24 hours.

参考:https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1091581813488804

6匹のウサギのグループで、TEA(トリエタノールアミン)の急性皮膚毒性が検査されました。24時間の閉塞パッチの下で、3匹のウサギの無傷の摩耗した皮膚に、91.8%および88.1%の活性未希釈のTEA(トリエタノールアミン)を塗布しました。TEA(トリエタノールアミン)の暴露は2g/kgでした。死亡した動物はいなかった。24時間で軽度の紅斑と浮腫が報告されました。

 

急性毒性は体重1kgに対して2gくらいの比率で使用した動物実験で紅斑・浮腫(むくみ)が出たくらいですので、化粧品として微量しか含まれていないもので、急性毒性は気にしなくても良いでしょう。ただし、アレルギー性皮膚炎の反応が出る可能性はありますので、使用には注意してください。

 

参考

東京化成工業株式会社|Triethanolamine

https://www.tcichemicals.com/eshop/ja/jp/commodity/S0377/

トリエタノールアミン|Wikipedia

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A8%E3%82%BF%E3%83%8E%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%A2%E3%83%9F%E3%83%B3

SDS安全データシート|TEA

http://www.st.rim.or.jp/~shw/MSDS/20415250.pdf

Safety Assessment of Triethanolamine and Triethanolamine-Containing Ingredients as Used in Cosmetics

https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1091581813488804

Toxicology of Mono-, Di-, and Triethanolamine

https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-1-4612-2272-9_1

Posted by Medic