私たちヒトの肌の仕組みと構造【表皮と真皮】
人の肌は大きく区別すると表皮と真皮に分けられます。厚さ0.2mmの表皮は角質層、顆粒層、有棘層、基底層という4つの層でできています。約2mmの真皮は7割近くがコラーゲンで、この真皮の下に皮下組織があります。弾性繊維エラスチンや血管も真皮にあります。肌から栄養を吸収させるには真皮まで成分が浸透しなければいけません。
表皮とは
表皮は、私たちの身体を覆っている皮膚の表面部分です。表皮は表面側から
- 角質層
- 顆粒層
- 有棘層
- 基底層
というように名前がつけられていて、表皮の深部にある基底層で生み出された細胞が成長するに従って、表皮の表面側に押し出されていき、いずれは角質層で、角質として剥がれていきます。
この時に角質が剥がれる現象を世間では「お肌のターンオーバー」と呼んでいます。この時に剥がれ落ちるのがフケなどで、ボディスクラブなどでボロボロこぼれ落ちるのもこの角質層の部分です。
角質層には表皮菌(日和見菌とも)も多数存在していて、こぼれ落ちる前の肌の残骸を食べてくれたり、体の外から皮膚に侵食してくる他の菌から人体を守ってくれたりしています。
真皮とは
真皮は、表皮の深部にある組織で、表面から順に
- 乳頭層
- 乳頭下層
- 網状層
と、大きく分けられます。表皮と真皮をつないでいる部分は乳頭層、乳頭下層と呼ばれています。
最も複雑なのは網状層です。
略図:網状層の構造
真皮は、そのほとんどがコラーゲン、ヒアルロン酸で構成されており、コラーゲンとヒアルロン酸を固定しているのがエラスチンや線維芽細胞です。
図にある赤色の線は動脈、青色の線は静脈、緑色の先はリンパ管を示しています。
この網状層(上記画像出典リンク)は非常にごちゃごちゃしていますが、ここが肌のクッション、柔らかさ、ハリにつながるため、美容において重要な部分でもあります。本当の真皮は図解よりも複雑で不規則で、さらに多くの組織があります。
皮下組織の下に筋肉
真皮の下には筋膜と筋肉組織があります。ここでは筋肉のことまでは触れませんが、構造上、皮膚は神経や血管、筋肉を守っていると言っても過言ではないでしょう。
参照リンク
皮膚と表皮と角層なら新しい皮膚科学|皮膚病全般に関する最新情報を載せた皮膚科必携テキスト
参照元:https://www.derm-hokudai.jp/textbook/pdf/1-02.pdf
C.真皮 dermis